ラ・カニャーダ統一学区
1時間未満
インターホンの設置所要時間
10分
デバイス設定所要時間
不要
NVRまたは受信ステーション
概要
徹底した教育プログラムを備え熱心な教職員を抱えるラ・カニャーダ統一学区(LCUSD)は、カリフォルニア州の生徒の学業成績で上位1%にランクインし、卒業生の大学進学率98%を誇ります。同学区には、カリフォルニアの名門小学校3校、中学校1校、全米最優秀高校1校があり、約4,000人の生徒が在籍しています。
学区内のテクノロジーサービス担当副責任者を務めるJamie Lee Lewsadder氏は、元々LCUSDの生徒でもありました。現在、同氏は教育とテクノロジーに対する情熱と経験を活かし、物理セキュリティ計画にシステムベースの戦略的アプローチをとることで、生徒に優しく安全で楽しい学習環境を構築しています。
課題
2019年のパークランドの銃乱射事件を受け、結束の強い同学区では教育委員会で専用の安全委員会を設置することを決定しました。まず、セキュリティコンサルティング会社(Chameleon Associates)による脅威評価を受け、脆弱性と改善点を特定しました。
「校内暴力事件の構成要素を検討する場合は、予防の面が大部分を占めます」とLewsadder氏は話します。「生徒の健康、コミュニケーション戦略、校内の安全など、重点を置きたい重要な分野が複数ありました。」
同氏は1年間で、校内の安全に関する専門家、法執行機関、保護者、教職員と協力して、懸念事項と学校が行うべき取り組みについての理解を深めました。最終的に、小委員会は実行に移すべき60の項目を取り上げ、各項目の優先順位付けを行いました。「当時の私の仕事は、テクノロジーとその導入方法に焦点を当てることでした。」
同氏は熟考の末、閉鎖的なセキュリティシステムを克服するのは難しいと感じていました。しかし、ある設置業者に「システム内に必要なすべての機能が備えられているサービスがあるとしたら、どんな機能を統合したいですか」と質問されて、考えが変わったと言います。
Verkadaを選ぶ理由
「Verkadaは、建物の運用とセキュリティのためのオールインワンシステムを提供してくれます。オフィスや訪問者の管理から、電子タバコ使用や不審者侵入の検知まで、必要なものがすべて1つのシステムにまとめられています。」
Verkada製品はすべて、使いやすいクラウドベースのCommandソフトウェアプラットフォーム内でシームレスに連携します。その特徴により、学区では次のことができるようになりました。
全ハードウェアを対象とした10年保証と進化し続けるソフトウェアにより、総所有コストはシンプルなものとなります。「Verkadaが常に革新を続け、新しい製品を開発している様子を見て、私たちも前に進んでいこうという気持ちになりました。Verkadaのソフトウェアはそのまま停滞することはなく、2019年に購入したものは2029年にはさらに優れたものになります。」
インターホンでエントランスの可視性と管理を強化
同学区では、学校の周辺にフェンスと屋外ドアのロックを追加した後、オフィスが主要な入口となりました。そこで、安心感、可視性、コントロールを得るために、Verkadaのクラウドベースのビデオインターホンソリューションを導入し、訪問者がブザーを鳴らして入場するシステムを採用しました。
「それぞれの製品間の統合は素晴らしいものです。電話の受信、映像情報の取得、訪問者の管理、入退場の管理、必要に応じた支援要請を、リモートかつ単一の画面で行えるようになりました。Verkadaインターホンでは、オフィス職員が玄関のドアを即座にロックしたり、訪問者を把握したり、入場させる人物を選択したりできるので、さらにセキュリティが強化できます。」と同氏は説明しています。
Verkadaインターホンは、受信ステーション、サーバー、NVRが不要で、1時間もかからず設置でき、他のVerkadaシステムとスムーズに連携します。使いやすいダッシュボードを使用することで、職員は以下のことを行えるようになりました。
5 MPビデオと双方向音声を使用して、誰がどのような目的でそこにいるのかを確認
モバイルアプリまたはWebブラウザから、リモートでドアをロックおよびロック解除
デスクから離れていてもインターホンからの呼び出しに対応
スマート通話ルーティングを使用して、教職員の誰に、いつ、どのように連絡するかを指定
要注意人物のアラートなど、エッジベースのビデオ分析情報を取得
アラームを使用して緊急対応を自動化
要注意人物の照合一致が見つかった場合、通話の受信者はパニックボタンなどの緊急対応ツールを使用して迅速に適切な措置を講じることができます。カメラにアラームを追加することで、以下の対応が可能になりました。
監視担当者はアラームの作動に関連するビデオ映像を即座に確認し、校内に明らかな脅威が存在するかどうかを判断します。
確かに脅威が認められる場合、監視担当者は即刻、学区の連絡先リストに通報します。担当者が直接緊急サービスに連絡するように設定することもできます。
目視できる脅威がない場合、担当者はそのイベントを解除し、誤報を最小限に抑えます。
Lewsadder氏は教育委員会からの意見を学区の緊急対応計画に取り入れながら、生徒のプライバシーを保護しつつ重要な情報をできるだけ早く必要な機関に伝える方法を模索しています。Verkada製品には、プライバシーを保護するために、顔ぼかし、役割ベースの権限、プライバシー領域、堅牢な監査ログなどの機能が搭載されています。ユーザー分析機能もデフォルトでは「オフ」になっています。有効化した後でも、分析の有効化や閲覧は権限を持つユーザーが特定のデバイスでのみ行えます。「生徒のプライバシーを配慮、保護しながら、インシデントを迅速に検出して対応することができています」と同氏は述べています。
常駐警備員を必要としないリアルタイムでの監視
警備会社からは校内に来る人全員を迎え入れる守衛事務所を設置することが提案されましたが、そのために現場で警備員を雇うと法外なコストがかかり、その分を学校の指導計画の予算から転用する必要が生じます。その代わりにVerkadaを使用したことで、担当管理者は次のことができるようになりました。
カメラのコンピュータービジョン技術を活用して、注目すべきイベントを特定
高度なAI分析と要注意車両アラートで駐車場の安全を確保
CommandのWebまたはモバイルのプラットフォームからあらゆるデバイスのアラートを監視し、対応
Verkada Guestで学校を訪れる人に声をかけ、インターホンとアクセスコントロールを使用して必要な手続きを実施
VX52 Viewing Stationで、学校で設定する各安全ゾーンにわたり最大300本のライブフィードをストリーミング
「活動が見られるエリアに優先順位を付け、入口、出口、廊下などの複数のフィードを一度に監視できます。警察や消防に通報した人は誰でも、リアルタイムの情報を迅速に評価して緊急サービスに伝えることができます。」
Verkadaの直感的なインターフェースは、シンプルで使いやすいように設計されています。そのため、学区内のチームはすぐにシステムの使い方を習得し、IT部門の助けを借りずに各自でインシデントを解決できるようになったと、Lewsadder氏は話します。「ソフトウェアのプラットフォームを開くだけで、あとはすべて理解できます。私たちのチームは、何のトレーニングも必要とせずに、ほぼすぐに使い始めることができました。」
空気質センサーでテクノロジーと生徒の健康を保護
重要なITインフラストラクチャを収容するサーバールームでは、空気質センサーが、温度の急上昇、突然の大きな騒音、PM2.5やTVOCの増加など、HVACシステムや機器の故障を示す環境の変化を監視および検出します。測定値が事前に設定されたしきい値を超えた場合、通知がITスタッフと保守スタッフにSMSで送信されます。「各サーバールームの確認作業を手動で行うのではなく、Command内のシンプルなダッシュボードでですべてのセンサーの測定値を表示するようにしています。何か異常が発生した場合は、事態が拡大する前にアラートを受け取れます。」
学区ではセンサーで煙や電子タバコによる排出物を検出していますが、その目的は生徒の喫煙行為を捉えることではないとLewsadder氏は強調します。生徒を罰するよりも、学校側が介入して電子タバコの危険性について学ぶためのカリキュラムを提供することに重点を置いています。生徒がSAT(大学受験の統一試験)を受験していた土曜日に煙/蒸気指数が予期せず急上昇した際に、そうした対応こそが、重要な会話を始め、役立つ介入戦略のきっかけとなることに気づいたと言います。
「大学への進学を目指しSATを受験するような生徒はリスクを冒すような行動はしないだろうと思われるかもしれませんが、最も優秀な生徒こそストレスや不安に駆られている可能性があることがわかりました。そこで問題になるのは、『どうすればそういう生徒たちを助けることができるだろうか?』ということです。」
アクセスコントロールを使用して、ロックダウン方法にきめ細かな手段を採用
「当学区の教師は、教室の外でバッジを接触する必要はなく、教室のドアを内側から安全にロックできます。」
同学区では、VerkadaのSchlageロックとAllegionの統合を活用して、次のことを行なっています。
Verkadaのアクセスコントロール機能を建物のさらに奥深くまで拡張
より多くの教室と室内ドアを優れたコスト効率で保護
統合されたVerkadaカメラを使用して可視性を向上
ドア管理を使いやすいクラウド管理プラットフォームに一元化
アクセスイベント(共連れの検出、ドアの強制開放、ドアが開いたままの状態、アクセス拒否)を迅速に検出して表示
認証情報の管理を簡素化し、ユーザープロビジョニングを自動化
ロックダウン中のドアへのアクセスは、不正な侵入を防ぐために、初期対応者などの特定の担当者のみに制限することもできます。ワンタップでロックダウンすることに可能ですが、同氏は緊急時に生徒が取り残されないようにすることに重点を置いています。同氏は、主要な意思決定者が現場ごとにきめ細かく管理を行えるようにするため、複数のオプションと使用方法を模索しています。「アクセスグループを通じて、建物ごと、またはフロアごとにカスタムのロックダウンシナリオを作成するオプションも使用できるようにしています。」
Verkada Guestを使用して安全で快適な訪問者受付環境を構築
「カメラなどの物理的な安全防止要因は確かに重要ですが、脅威を早期に発見し、警察への通報が必要になる前に阻止するには人的要因も重要になります。」
同学区の解決すべき60項目の中で、訪問者管理は物理セキュリティハードウェアを超えて最上位にありました。そこで、クラウドベースのGuestソフトウェアを使用して、受付手続きを刷新し、訪問者にとって快適なものにすると同時にフロントデスクの運用とセキュリティを向上しました。Lewsadder氏は、タッチレスサインイン、リモートでのドア解除、オプションのセキュリティスクリーニング、学生情報システム(SIS)などが統合されたGuestの機能を試用した際、学区の長期的な安全計画の拡張・サポートにGuestが適したシステムであることを確信したそうです。
「ビデオセキュリティの問題点だけでなく、訪問者管理やコミュニケーションなどの課題に対するVerkadaのソリューションは、今後の発展の可能性が示されているものでした。」
今後の展望: リモートでの技術サポートにVerkadaインターホンを活用
同学区は、安全性とセキュリティ以外にも、校内ウェルネスセンターを建設して多くの家族向けセラピーを提供し、介入ベースのアプローチを支援することで、驚くべき成果を上げてきました。Lewsadder氏は、現在もVerkadaを使用して生徒の体験と利便性を向上させる創造的な方法を常に探し続けています。
そのうちの1つとして、高校のヘルプラボにVerkadaインターホンを導入し、教職員と生徒が技術的な問題について支援を受けられるようにする使用方法を検討していると言います。サポートスペシャリストが不在の場合に、インターホンを使用してリモートで技術サポート担当者を呼び出すという使い方です。
「ヘルプラボのサポート人員が不在の場合は、インターホンで3~4人の担当者の呼び出しを行い、リモートでサポートを求めることができるようにしたいと考えています。」
さらに同氏はこう付け加えます。「私たちが今手にしているシステムは素晴らしいものです。現在は新製品を試しており、それがどのような結果をもたらすかも楽しみにしています。」
3,000を超える教育機関がすでにVerkada製品を導入しています。管理を簡素化しながら学校の安全性を強化しましょう。詳しくは、次回のウェビナーにご参加いただくか、無料のライブデモにお申し込みください。