西町インターナショナルスクール
西町インターナショナルスクールは1949年に設立されて以来、国際的な視野と理解を育み、生徒たちが成長する機会を与えています。現在、幼稚部から中等部まで、35カ国の国籍を持つ470人の生徒が在籍しています。同校ではVerkadaのカメラをゲートや施設内に設置し、セキュリティと安全に役立てています。Verkada製品の優位点や導入したメリットについてお伺いしました。
お客様の課題
プライバシーを保護しながら学校全体のセキュリティを強化
使い勝手に制限があり、知りたい場面をすぐに探せない
Verkada選定理由
知りたい場面をすぐに検索できて時間を節約
細かなアクセス権限の割り振りなどプライバシーに配慮した設計
「VerkadaのCommandプラットフォームは使い勝手がよく、アクセスも簡単です。ひとつのポータルですべてを管理でき、インシデントを迅速に特定できることが最大の利点です。」
学内外で何が起きたか、知りたい情報をすぐに検索したい
戦後間もない1949年、米国から日本に帰国した松方種子氏は麻布地域に学校を設立することを決断しました。日本の復興において、人間的な側面を強調し、他者との平和的共存を目標とするアプローチが必要であり、そこで教育が果たす役割は大きいと考えたからです。最初は松方氏ら3人の教師と4人の生徒で授業が始まりました。後に西町学校を経て、1966年に西町インターナショナルスクールと改名。現在は幼稚部から中等部まで、多様な国籍を持つ470人の生徒が在籍しています。指導言語は英語ですが、生徒は全員日本語と日本文化を毎日学んでいます。同校では生徒たちがグローバル社会で協調し、リーダーとして貢献して生きることを学ぶことを目標に掲げています。
同校では、子どもの保護に関する国際対策委員会の勧告に沿い、すべての生徒に最高水準の安全な学校環境を提供しています。当初は他社製セキュリティカメラシステムを導入していたものの、いくつかの課題を抱えていました。そうしたなか、同校ITディレクターがVerkadaの無料試用版の案内に目を留めました。試した結果を振り返り、同校事務長 ノエル・ブラッドショー氏は「ハードウェアとソフトウェアにとても感銘を受けました」と語っています。
過去に導入していたセキュリティカメラシステムはオフィスに大きな機器(サーバー)を設置する必要があり、もし学校でサーバーに障害などが発生すればデータをすべて失うリスクを抱えていました。また使い勝手に制限があり、必要な場面を見つけるのが困難でした。何時間もかけて録画を検索しても、何が起きたかわかる場面が見つからなかったこともしばしばでした。
以前のカメラシステムを利用していたとき、警察から録画した映像の提供を求められたことが何度かありました。カメラが施設の外側を向いているため、近所で交通事故や事件が発生すると、警察が日付と時間帯を指定して映像の提供を求めることがあるのです。ブラッドショー氏は「私たちは学校なので警察の要求に応じる義務があります。しかし非常に非効率的でした」と言います。時間をかけて録画を検索するものの、結局何も見つからず徒労に終わったときもありました。以前のカメラシステムではシステム時間が不正確だったときもあり、知りたい場面を探すのに時間がかかっていました。
Verkadaのトライアルプログラムで実際の製品の品質を評価した後、同校は助成金を得た上でVerkadaのカメラを導入しました。Verkadaのカメラを選定した主な理由は以下の通りです。
サーバーやNVRの設置が不要
管理ソフトウェア「Command」の使いやすさと、必要な場面を素早く検索できる実用性
役割ごとの権限割り当てなど
プライバシー保護に配慮した設計や機能
24時間365日のサポートとハードウェアの長期保証
導入したのは360度、90度、45度の画角のカメラを21台で、敷地の全周をカバーするように設置しました。今回の導入では初めて校舎内部にもカメラを設置しました。インシデントを見逃すことのないように、建物の死角や廊下など見えにくい場所にも設置しています。
プライバシーを保護しながら敷地全周と生徒たちがいる校内を網羅するようカメラを設置
学内にもカメラを設置するようになったため、生徒が「携帯電話を紛失したから録画を見せてほしい」と相談に来たこともありました。こうした相談は今後頻繁に起こり得るので、同校ではプライバシーとセキュリティを慎重に検討してカメラを使用するポリシーを明確にしました。ブラッドショー氏は「カメラを使用する目的は主にセキュリティと安全のためです。小さな争いを解決するためであれば(録画を)使いません」と断言します。
アメリカでは学内にカメラを増やす動きがありますが、教師や生徒が「監視されている」と感じることなく、またプライバシーを保護しながらセキュリティを向上させることが重要です。まだ実際には起きていないものの、今後カメラを使用する事例として想定しているのは重大なインシデントや生徒の安全を脅かす事件が生じたときなどです。
プライバシー保護の具体的な方策としては、例えば録画映像は許可された担当者のみが閲覧できるよう役割ごとに権限を設定しています。役割で権限を設定するのは、ユーザーごとに権限を設定するより管理しやすい利点があるためです。またVerkadaカメラには顔ぼかし加工、ライブ映像のみ視聴権限付与、監査ログ、プライバシー領域などのプライバシー保護機能が豊富にあるため、プライバシー保護と安全対策の両立が図れます。
導入や運用の容易さと迅速な検索で効率性を向上
同校がVerkadaカメラの運用を開始してから約1年が過ぎました。ブラッドショー氏は「異変を簡単に見つけられる利便性により、多くの時間を節約できています。機能の豊富さにも助けられていますし、以前より多くのカメラを運用できるようになりました。今では校内のほとんどを網羅できています」と話しています。
映像から知りたい情報を検索しやすいのは管理プラットフォーム「Command」の利便性によるものです。直感的に操作できるわかりやすい画面になっているため、技術的な経験がなくてもすぐに操作できます。Commandはスマートな検索フィルターと実用的な分析機能を備えているため、万が一異変が生じたときも迅速な調査と対応が可能になります。なお、ブラウザだけではなくモバイルアプリからも操作可能です。
日本ではデジタル化やクラウド化が進んでいますが、セキュリティカメラシステムの多くはまだオンサイトに設置する必要がある固定ハードウェアに依存しています。同校が以前に設置していたセキュリティカメラもそうでした。しかし、Verkadaのカメラはハイブリッドクラウドアーキテクチャで設計されており、信頼性あるオンボードストレージとエッジ処理の拡張性を兼ね備えており、データを喪失するリスクをかなり抑えることができます。
クラウドと通信するものの、ネットワーク帯域を心配することはありません。Verkadaではカメラ1台あたりの帯域は20kbpsに抑えられています。参考までに、一般的なクラウドカメラシステムはクラウドへのデータ送信で1台あたり平均1〜2Mbpsほど帯域を必要とします。しかし、Verkadaなら100台以上のカメラを同一ネットワークに接続しても帯域は合計でも2Mbpsほどです。そのため、カメラが必要な場所に、必要な台数を設置することができます。
加えてブラッドショー氏は次のようにも話しています。「カメラシステムは常時意識するものではありません。そこにあり、安全を実感できるものです。」「Verkadaの最大の魅力は、一度設定すれば後は何もする必要がないところです。システムが自動でメンテナンスしてくれるので、手動で更新していく手間がかかりません。」
保守の手間が少なく、長期保証があるのもメリットです。Verkadaは常に最新のセキュリティ機能を保持できるよう、ソフトウェアとファームウェアの自動更新機構が備わっています。ハードウェアは最長10年間の保証付きです。もしトラブルが生じた場合でも、24時間365日のグローバルカスタマーサポートが電話、メール、ライブチャットで対応します。実際、同校ではカメラが手違いでオフラインになっていたことがありましたが、カスタマーサポートに相談することですぐに問題の特定と解決につなげることができました。
今後の期待として、ブラッドショー氏はアクセスコントロールに関心を抱いています。現状導入しているVerkada製品はカメラのみですが、アクセスコントロールも導入すればカメラと統合的に利用することが可能です。例えばスタッフの休暇報告、給与管理、残業管理などのシステムと連携することで、バックオフィス業務でより高い利便性や生産性を実現することも可能です。
西町インターナショナルスクール
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